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Resumeの作り方

 

Resumeは履歴書のことであり、選考の第一段階として応募者のスキル等を大まかに確認するために使われます。

応募者の多い人気のある企業・職であるほど、企業側が一枚のResumeに費やす時間が短くなるため、わかりやすく簡潔に自分が魅力的な候補者であることを伝えることが大事です。

 

そういった点で日本でよく使われる”履歴書”とは少し異なります。日本の履歴書により近い者にはCV(curriculum vitae)が当てはまり、CVには全てのスキルや、詳細な教育経験を書きます。

参考:CVの書き方

 

Resumeの特徴として、以下の2点が挙げられます:

  • 1-2 ページ (企業への提出なら1ページが推奨、アカデミックな職なら1-2ページ)

企業は10秒から30秒しか読んでくれないことを意識すること。

  • Selective summary 

全ての経験やスキルを書く必要はなく、応募する職に関係しているもののみを書きます。
 

Resumeの内容は職や応募者によって異なりますが、必要な項目として以下のものが挙げられます:

1.Header

  • 名前:中央上部に配置する。

  • 住所:大学のものではなく、自分の住所を書く。アメリカの場合、自分の住む州と市まででも良いが、書かなくても良い。

  • 電話番号

  • メールアドレス

  • 自分のウェブサイトやLinkedInのアドレス

 

ただし、顔写真や性別、ジェンダー等は書かないこと。

2.Objective (summary of qualification)

このセクションでは、なぜ自分が求職案件の良い候補であるのかを、自分のバックグラウンドを絡めて書きます。

これは今までの仕事(分野)と異なる仕事に応募する時や、新卒の時に書くことが多いセクションで、必ずしも書かなくてはならないセクションではありません。

 

Objectiveの例として、以下のように書くことができます:

  • To obtain an [position] at a [company] to successfully apply my [knowledge/skill] and [experience].

  • Seeking [position] at [company] where my [skill/background] will support [intended accomplishment for position]

 

参考:Indeedによる例

 

3.Education, research and work experience, summary of qualifications 

学歴、研究経験、職歴等について、達成したことを絡めて述べます。

求職案件から企業が求めているスキルや経験を読み取り、それらをカバーするようにまとめましょう。

このとき、各経験を通して達成したことをできるだけ具体的に(例:収益がX%増えた等)、かつ自分がもつ”Transferable skill注1)”を明確にするように書くと、うまくアピールできます。

他には以下の点を留意して書きます:

  • 反時系列順(新から旧へ)で書き、研究室や大学などは所属していた時期も明記する。

  • 各所属教育機関または企業の下に、そこでどのような経験を積んできたかや、どのような研究を行っていたかなどをそれぞれ1,2行で書く。

  • あまり重要ではないが、GPAを書いても良い。

  • 専門性の低い職に応募する際は、研究に関することを説明をできるだけ簡潔にわかりやすく書くこと。

4.Other information

賞歴や言語スキル、コンピュータースキル(プログラミング等)を書きます。

その他、resumeを書く際に気をつけるべき詳細として、以下の点が挙げられます:

  • 太字やイタリック、大文字を使ってアピールしたい点を強調してもOK。ただし、やりすぎには注意。

  • フォントサイズは10-12であればなんでも構わないが、常に同じフォントを用いること。

  • 余白については0.5インチ以下が良いというアドバイスもある。ただし、読みやすいことが大事。

  • 経験を書く時は、Action verb(注2)の過去形を用いる。例えば、I performed XX と書くのではなく、Performed ...と書き始め、Iやmyを省略する。

  • 箇条書きがベターだが、もし突出した文章力を持ってる場合は、通常の文章体で書いてもよい。

  • 添付する際はファイル名にも注意すること。ファイル名が指定されていない場合は自分の名前をファイル名にする (“YourName_Resume.pdf”)。

  • 仕事や研究内容よりも、そうした仕事を成し遂げた結果 身についたスキルに重点を置くとよい。

注1:Transferable skillとは?

一つの職種やプロジェクトにのみ使えるスキル(例:Perl, Python, multilingual...)ではなく、以下の例に挙げられるような様々な分野や場面で使えるスキルのことを言います。ただし闇雲にスキルを書くのではなく、自分の応募する職がどのようなスキルを持つ人を必要としているのかを理解してそれを強調することが重要です。

  • Decision-making

  • Multitasking

  • Creative problem-solving

  • Collaboration

  • Communication

  • Professionalism

  • Integrity

  • Management

  • Initiative

  • Empathy

 

参考:IndeedによるTransferable skillsのまとめ

また、Transferable skillをアピールする文章には具体的に達成した事柄や実績を数字等をもって表すと、より効果的です。例えば:

  • [Management, initiative] Planned annual networking events for active members to meet alumni and build mentoring relationships.(卒業生と学生のためのネットワークイベントを毎年開催し、メンター制度を確立した)

  • [Problem-solving, creativity] Implemented marketing strategies to promote newspaper to target populations, increasing online readership by 43%.(マーケット戦略を実施し、オンラインでの読者数が43%増えた)

参考:フロリダ大学のキャリアセンター

注2:Action verbとは?

積極性をアピールするため、より自発的な印象を与える動詞群のことです。

例えば、Leadership を表す動詞としてachieved, directed, executed, founded, initiated, mentored, ... 、またCreativityを表す動詞として composed, conceptualized, constructed, illustrated, invented, visualized ...といったものがあります。

最下部に載せたURLの多くでAction verbのリストが参照できます。

参考:アリゾナ大学Office of Career Serviceによるまとめ

<補足>

Resumeとは別に、まれにResume vitaeというものを要求されることがあります。これはresumeとCVの間のようなものですが、Stanford大学のキャリアセンターによると以下のように説明されています。

“A resume vitae is not an official term used by employers. We use it to indicate a cross between a CV and a resume. This is typically used for industry and policy positions when a skills focused tone is needed, yet your academic record also matters. It is usually longer than a resume, but shorter than a CV. It includes your most relevant publications and experiences, and focuses more on your PhD expertise than a combination (skill-based) resume”

 

<参考になるサイト>

・ハーバード大学のキャリアセンターでは各課程(学部生修士課程博士課程 )に分けてResume及びCover letterの書き方について解説しています。

スタンフォード大学による就活に必要な情報のまとめ

カリフォルニア大学バークレー校によるYouTubeビデオシリーズ

カリフォルニア大学デイビス校のInternship and Career Centerによる専攻・目的別Resumeの例

この他にもほとんどの大学のキャリアセンターがResumeやCVについて解説しているので、各自で調べてみるのもいいでしょう。

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